雨に濡れた革靴をそのままにして保管していた場合、靴の色に関係なく白い汚れやシミが出てくる場合があります。
一瞬カビ!?と思ってしまいがちな白いシミですが、雨染みの一種で、お手入れで取ることが可能なんです。
今回は、革靴についた白いシミをとる方法や、とった後のお手入れ方法をまとめました。
参考になれば幸いです。
目次
革靴の白いシミの原因と落とし方は?
いきなり革靴に白いシミのような粉が浮き出ていたら、ちょっとびっくりしますよね。
これは「塩浮き(潮ふき)」と呼ばれる現象で、靴が雨で濡れることによって革の中にあった塩分が表面に浮き上がり、乾いたものになります。
靴の革には元々少し塩分が含まれていることもありますが、履いているうちに足から出た汗を革が吸い込んで、更に塩分を含んでしまうんですね。
この塩浮きは、そのままにしておくとカビの原因にもなりますので、見つけたら早めに取り除くことが大事です。
白いシミ(粉)の落とし方
① 靴用のクリーナーで白い粉を綺麗に拭き取る
② 細かい部分を靴用ブラシで落とす
軽いシミであればこれだけで落ちるはずですが、
クリーナーで拭いただけではなかなか白いしみが取れない、もしくは白いシミは取れても雨染みが残ったまま、という場合は、靴用の石鹸(サドルソープ)で表面を洗うことで染みを取ることが可能です。
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専用のスポンジやブラシが一緒になったセットもあります。
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1.汚れを落として、靴全体を水でしっかり濡らします
2.靴の汚れ取りクリームで、靴表面の油分をとります
3.スポンジに「サドルソープ」をつけ、泡立てながら洗います
(キッチン用のスポンジは革を痛めます。出来れば専用のものがおすすめ)
4.泡は水で洗い流さず、拭き取ります
5.形を崩さないよう、新聞紙や木のシューキーパーを入れて陰干しします。新聞は数時間おきに取り替えると早く乾きます。
こちらの動画が非常にわかりやすいです。
注意点
以下の素材については、残念ながら石鹸が使用できません。
靴専門店に持って行って相談しましょう。
・スエードやヌバックなど、起毛系の革靴
(起毛に石鹸がついて取れなくなるおそれあり)
・クロコダイルなど、水性染料を使って染めた牛革
(しみがひどくなる可能性も)
・エナメルやコードバン素材の革靴
(光沢がなくなる場合があります)
他、高級な靴など自分で対処するのが心配な場合も、靴専門店に持って行ったほうが無難ですよ。
革靴の白いシミを落とした後のお手入れは?
シミを落とした後は、靴クリームを塗って靴に油分と栄養を与えましょう。
特にサドルソープを使って表面を洗った後に何もしないと、油分が少なくなってしまい、しわやひび割れの原因になってしまうんです。
また、しっかり革に油分と栄養を与えた後は、防水スプレーを使って防水加工します。
防水加工をすると水がしみこまなくなるので、革の中にある塩分が表面に出てくることもなくなり、塩浮きを防ぐことが出来ますよ。
なお、防水スプレーは汚れが残ったままだと汚れも一緒に固めてしまうので、まず靴のホコリをしっかり取り除いてからスプレーしましょう。
安めの防水スプレーはシリコン製が多いのですが、シリコン製は革の呼吸を妨げてしまいますので、ちょっとお値段は高いですがフッ素系の防水スプレーがオススメですよ。
まとめ
カビとよく間違ってしまう雨に濡れた革靴に出てくる白いシミ、放っておくと本当のカビになってしまいますので、気付いたら早めに取り除くようにしましょう。
また、雨染みや白いしみを防ぐためには、靴を防水加工することももちろんですが、雨の日には極力履かない、というのが一番の防止策ですね。
今回ご案内した方法で、白いシミが綺麗に取れれば幸いです^^
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